2018年産の主食用米の収穫量と作況指数が確定しました【12月10日付】

ているです。

12月10日付で2018年産の主食用米の収穫量と作況指数が確定しました。

作物統計調査

統計で見る日本より

 

平成30年産水稲の収穫量(北陸)(平成30年12月10日公表)

北陸農政局ホームページより

今回のブログでは、農林水産省及び北陸農政局のデータについて解説していこうと思います。

 

 

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日本全体の収穫量と作況指数

平成30年度の日本全体の主食用米の収穫量は、732万7000tでした。

主食用米の作付面積は、138万6千ヘクタールです。

日本の面積が、3780万ヘクタールなので、日本の土地の約3.7%で主食用米が作られていることになります。

過去の累年データを見てみると、米の作付面積・収穫量はともに平成17年をピークに減少しています。

主食用米のデータは平成20年からしかありませんが、主食用米のデータを見てもその年の米の出来によって収穫量が前年を逆転する年があるものの作付面積が減少しています。

そんな中で今年から米の減反が廃止されました。

反とは

米の生産調整をするために行われた政策です。

米の作りすぎによる米余りを抑制する政策であり、農家の作付面積の削減を要請し、その代わりに減反する面積に応じて農家は補助金がもらえました。

減反が廃止されたことで、これまで収入になっていた休耕田が収入にならなくなりました。

結果として、これまで休耕田だった田んぼで米を作る農家も現れました。

とはいえ、米の作りすぎによる米価の下落を避けるために各都道府県で生産目標値を設定しました。

その結果、作付面積がものすごく増るということはありませんでしたが、平成29年の作付面積137万ヘクタールから1万6千ヘクタール増加しました。

多少とはいえ作付面積が増えたことで、収穫量が増えるのではないかと懸念がありましたが今年は不作だったために収穫量が横ばいとなりました。

また、作況指数は平成22年以来100を切り「やや不良」の98となりました。

中でも、北海道の90をはじめ秋田や山形、新潟など全国でも主要な米の生産地では作付面積が増えたにもかかわらず収量が少なくなる結果となりました。

しかし、来年以降も同様に作付面積が増加すると収穫量が増え、米価が下落する恐れがあります。

 

新潟県の収穫量と作況指数

一方新潟県の収穫量はというと、全国の推移と同様に主食用米の収穫量は減少しています。

作付面積も同様に減少していますが、新潟県は減反廃止に伴い作付けを増やした農家が多い結果ととなりました。

作付面積は増えたものの、全国と比べ新潟県は6月以降の少雨や高温の影響で収穫量が落ち込んだために大幅な増収とはなりませんでした。

しかし、全国と比べると新潟県の作付面積は増加しています。

作付面積は増加したものの、今年は全国ワースト2位になるほど不作の年だったため、収穫量はそれほど増加しませんでした。

作況指数も95と過去10年間で最低となりました。

特に佐渡地区では作況指数が86となり、台風の潮風害の影響で全国最低の51となった平成4年以来の低さとなりました。

 

 

終わりに

今回の発表で全国の収穫量及び作況指数が確定しました。

最終的な確定値は来年2月に発表予定ですが、沖縄の一部の地域以外はすでに収穫が終わっています。

そのため、2018年産米の収穫量と作況指数の変更はない見込みです。

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