消防団の活動で救急救命講習会を受けてきたのでAEDの使い方などについて解説するよ。

ているです。

先日消防団の活動で救急救命講習会に出席してきました。

消防団というと火災現場での作業のイメージが強いと思いますが、行方不明者の捜索などもおこないます。

そんなときに困らないように救急救命方法を学んできました。

また、家族が友人にもしもの時があったとしても正しいやり方を知っていれば助かる確率がぐんと上がります。

 

今回は救急救命講習会で習ったことについて紹介してみようと思います。

 

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どうして応急手当てが必要なのか

そもそも消防署に救命隊がいるのになぜ応急手当てが必要なのでしょうか。

それは心臓や呼吸が止まった人の治療は1分1秒を争うからです。

119番通報をしてから救急車が到着するまでには、全国平均で約8分かかるそうです。

 

その間何もせずに心臓や呼吸が止まっていた場合、命が助かる確率は10%程度です。

救急車が到着するまでに居合わせた人が救命処置を行うことで生存率は2倍以上も増加します。

 

心肺蘇生方法

それでは実際に倒れている人を見つけたらどのようにすればよいのでしょうか。

私が習った方法を解説します。

 

反応を確認する

まずは意識の有無を確認しましょう。

肩をたたきながら呼び掛けて、意識があるかを確認します。

もし意識がない場合は、周りに応援を頼みましょう。

 

119番とAEDの手配

周りの人に119番通報とAEDの手配をお願いしましょう。

このとき、「だれか119番通報をお願いします。」といった言い方をすると周りの人に自分以外の誰かがやるだろうと思われてしまうとのことです。

必ず「あなたは119番通報をお願いします。」と指名してあげることが大切だそうです。

 

呼吸の確認

119番通報とAEDの手配を依頼したらいよいよ心肺蘇生をおこないます。

まずは、胸や腹部の動きをみて普段通りの呼吸をしているか確認しましょう。

 

一見呼吸をしているように見えても、喘ぐような呼吸であったり、口がパクパク動いているだけのような呼吸の時には普段通りの呼吸ではないと判断していいそうです。

 

心臓マッサージ

普段通りの呼吸をしていない場合は、心臓マッサージをしましょう。

手のひらを胸の真ん中に置き、もう片方を重ね1分間に100回から120回の速さで圧迫します。

コツは強く・早く・絶え間なく圧迫することだそうです。

心臓マッサージと人工呼吸は30:2のサイクルでやるとのことです。

 

しかし心臓マッサージって意外と疲れるんです。

講習会では練習で心臓マッサージを2分間連続でやったのですが、かなりきついです。

もし替わってくれる人がいるのであれば交代で心臓マッサージをしましょう。

 

ちなみに講師の先生は20分くらい心臓マッサージをし続けたことがあるそうです。化け物です。

 

人工呼吸※省略可

気道を確保して、口を覆い頭側の手で鼻をつまみます。

胸が軽く上がる程度に息を吹き込みます。

呼気が自然に出るのを待って2回目の息を吹き込みます。

 

人工呼吸は省略可と書きましたが、吐血していたり吐しゃ物がある場合など躊躇するようなら心臓マッサージのみでもいいそうです。

 

AEDの使い方

AEDは近くに設置されていたら必ず使ってください。

突然心疾患などで倒れた人の心臓は、不規則に震えているだけでポンプの役割をはたしていない状態になっていることが多いそうです。

AEDで電気ショックを与えることで、その不規則な震えを取り除くことができ正常なリズムで動き出す可能性があるそうです。

 

電源をいれる

まずはふたを開けて電源を入れます。

AEDには成人モードと幼児モードがあります。

幼児モードでは電気ショックのワット数が少ないため大人には効果がないことがあります。

必ず成人モードになっていることを確認しましょう。

 

パッドを張る

次にパッドを貼ります。

パッドを張る位置は右胸上部と左胸下部です。

パッドが入っている袋に書いてあるのでその指示に従いましょう。

 

もし、この時に要救護者が剛毛だったら

その剛毛の上からパッドを貼ると剛毛でパッドが浮いて効果が半減してしまいます。

AEDにはカミソリが入っているものもあるとのことなので剛毛は処理してあげましょう。

カミソリがない場合で、パッドが2セット入っているなら1セット目のパッドをガムテープ代わりにして剛毛を抜いてしまうのもおすすめだそうです。

人の命がかかっています。

ひと思いに剛毛を張り付けて抜いてしまいましょう。

 

ちなみにパッドを貼る位置は、右胸上部と左胸下部が推奨ですがどうしてもその位置では張れない場合は心臓を挟んでいれば、背中と胸でもいいそうです。

極端な例だと右手と左手に貼っても電気ショックは流れるみたいです。

ただ、一番効果があるのは右胸上部と左胸下部だということなのでできるだけその位置に貼るようにしましょう。

 

心電図の解析

パッドを貼るとAEDが心電図を解析して電気ショックが必要かどうか判断してくれます。

音声メッセージに従い行動しましょう。

 

電気ショック

電気ショックが必要な場合は、自動的に充電をはじめ通電ボタンを押すようにメッセージが流れます。

周囲の人が要救護者に触れていないことを確認して、通電ボタンを押しましょう。

 

電気ショック後

電気ショックが終わったら、救急隊が到着するまで音声メッセージに従い必要な応急手当てを継続しましょう。

 

もし出血していたら

もし要救護者が出血していたら、心臓マッサージをする前に止血をしましょう。

止血せずに心臓マッサージをすると血液が巡るため血が噴き出してしまうことがあるそうです。

 

一般に体内の血液が20%失われると出血性ショックという重い状態になり、30%失うと命の危険があります。

タオルやガーゼなどで患部を直接圧迫して止血をしましょう。

このとき、救助者は手袋やビニール袋を使って血液に直接触らないようにするのが理想です。

 

終わりに

今回、救急救命講習会に参加して応急手当ての方法を改めて学ぶことができました。

色々と書きましたが、講師の先生によると一番大切なのは要救護者を発見した際に人任せにせず、自分から動くことだそうです。

私もいざというときにできる自信はありませんが、率先して動けるように覚悟しておきたいと思います。

 

3時間ちょっとの長丁場でしたが、実技を交えての講習でとても勉強になりました。

講習を受けると救命講習修了証がもらえます(まだ届いてないけど)。

修了証書の有効期限は5年とのことなので、また数年後に消防団で講習を受けると思います。

 

 

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