AI米粒等級解析「らいす」レビュー|携帯で簡単に等級検査

株式会社スカイマティクスから、スマホで撮影した画像を使って玄米の等級をAIで予測することができるアプリ「らいす」の提供が始まりました

このアプリを使うと、スマホで写真を撮るだけで玄米の等級判断をすることができます。

「らいす」を使うことで、これまで感覚に頼っていた等級判断をデータとしてとらえることができるのではないかと期待しています。

今回の記事は、等級検査の知識は何もない私が「らいす」を使ってみた感想をレビューします。

 

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米の等級とは

収穫した玄米は農作物検査場で玄米等級検査にかけられ、外観によって一等二等三等規格外に分けられます。

等級が高い玄米ほど、粒がそろっていて、虫害などがないきれいな玄米となります。

米の等級については、下記の記事で詳しく書いています。

 

「らいす」の使い方

1.黒カルトンに玄米1000粒を入れて玄米を広げる

黒カルトンに玄米が重ならないようにまんべんなく広げると大体1000粒だと言われています。

 

 

2.「らいす」を起動して写真を撮る

アプリを起動して写真を撮ります。
この時日光が直接当たらないように日陰で撮影します。
撮影画面に行く前に、写真のように撮影方法と注意点が表示されるので注意書きの通りに撮影します。

3.玄米の等級が表示される

アプリで自動解析して検査結果が表示されます。
「らいす」では、解析結果が1st、2nd、3rd、規格外に分けられます。
一等、二等、三等という評価は農作物検査場での検査結果のため、違う名称になっています。

解析が終わると下の写真のような画面が出てきます。
下の写真では、1stから2ndの間にバンドが出ているのが分かります。
ちなみに、このロットをJAに出荷したところ一等の判定でした。

 

「らいす」を使ってみて感じたメリット・デメリット

メリット

・スマホで写真を撮るだけで等級判断をしてくれる

・自分で検査できるので、玄米の品質を見る目を磨くことができる

「らいす」の一番のメリットは何といっても、スマホで写真を撮るだけで等級判断をしてくれることです。
普通は、籾すりして等級検査に出さないと結果を知ることができません。
しかし、このアプリを使うことでも籾すり後すぐに自分で検査することができます。

また、私の場合は自分で検査をすることで、玄米の品質に対して関心が高まりました。
検査をしてみて、前回の検査ではこのくらいの結果だったから、今回も同じだろうだとか、前回よりもよさそうだ。という判断ができるようになりました。

デメリット

・米の取り方や撮影条件で検査結果にばらつきが出る

・解析前の画像を残しておけない

デメリットは、撮影になれる必要があるということです。
カルトンに入れる玄米の量や撮影する場所、光の具合によって検査結果にばらつきが出ます。
私も試しに玄米を多く入れてみたり、光が強いところで撮影してみたりしたところ検査結果が変わってしまいました。
いかに一定の条件で撮影できるかが、「らいす」を使いこなすコツだと思います。

また、「らいす」では撮影した画像を自動で解析して玄米一粒ごとに緑や黄色などの色を付けて判定を行っています。
解析後の画像は記録として残るのですが、判定前の画像を残してくれないので後から画像処理前の写真を見ることができません。
画像処理前後の写真をアプリ上で見れるようになるとより使いやすいなと感じました。

「らいす」の価格

ライスは利用形態によって4つの料金プラン(すべて税抜き)があります。

初月のみ20回撮影付きの1ヶ月無料プランがあるので、無料でお試しすることができます。

また、プロフェッショナル以上のプランでは解析データのダウンロードが使えるようになります。
解析データをダウンロードして保存しておくことで、よりデータの蓄積ができます。

初月無料 月額ベーシック 年額ベーシック プロフェッショナル プレミアム
0円 500円/月 3,000円/年 5,000円/年 12,000円/年
解析20回/月 解析50回/月 解析無制限 解析無制限 解析無制限
1ユーザー 1ユーザー 1ユーザー 1ユーザー 3ユーザー

解析データダウンロード

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解析データダウンロード

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解析データダウンロード

解析データダウンロード

 

まとめ

今回は、株式会社スカイマティクスの玄米の等級予測アプリ「らいす」のレビューをしました。

籾すりをする上で、調整した玄米がどの等級になるのか常に気を使っています
これまでは昨年までの記憶と感覚に頼って調整をせざるを得ませんでしたが、スマホで撮影するだけで簡単に検査できるアプリが出たことで今後は過去のデータと比較しながら乾燥調製を行うことができるようになりました。

農業はほかの産業に比べて、経験や感覚に頼って作業する人が多く技術の継承や後継者の育成がネックになっています。
こういったアプリが出てくることで、技術継承がしやすくなり新規参入の一助になるのではないでしょうか。

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