ソフトシリカ散布|2020米づくり記録11

6月は先週まで天気のいい日が続いていましたが、6月最終週はまとまった雨が降りました。

また、今年は例年に比べ天気のいい日が続いたせいか、例年に比べ葉色がさめるのが早い気がします。
普段だと穂肥を散布する7月中旬ごろに一番葉色が薄くなるのですが、今年はすでに薄くなり始めています。

あまりにも葉色が薄い場合は、穂肥前に繋ぎの肥料を散布するなど対策が必要になります。

前回は6月22日の田んぼの様子を紹介しましたが、今回は6月29日の様子を記事にします。

 

この記事の目次

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慣行栽培

慣行栽培の田んぼでは、ケイ酸肥料であるソフトシリカを散布しました。
ソフトシリカには水溶性のケイ酸が多く含まれていて、このケイ酸が茎葉の表皮の下にシリカ層を形成することで、水の蒸散を抑制したり病原菌や害虫の侵入を防いでくれます。
また、茎葉が硬くなり、直立するため光合成効率が上がり、倒伏にも強くなります。

たしかに、ソフトシリカを散布してしばらくすると明らかに茎葉が硬くなるのが分かります。

 

慣行栽培の生育状況

慣行栽培の生育状況ですが、平均的な稲の背丈は49cm、葉齢10.6、茎数30本でした。

(背丈は株の中で一番長い葉っぱが土から何cmかを測定。葉齢は主稈(親茎)の葉の枚数。茎数は株の茎数を計測。測定はランダムに5株を選択してその平均を記載しています。)

茎数が増えて一株ごとの密度が増しているのが、写真で見るとよくわかると思います。
6月に入ってからぐんぐんと成長しています。

 

無農薬栽培

無農薬栽培の田んぼは、溝切りをおこない、米ぬかと菜種かすで作った自家製のぼかし肥料を20㎏散布しました。

この田んぼでは、雑草発生を抑えるために、米ぬかを散布していますが、茎葉の色が慣行栽培に比べてかなり落ちてきました。
そこで、多少の窒素分を入れるために作り置きしてあった米ぬかと菜種かすの自家製ぼかし肥料を散布することにしました。

溝は切ったのですが、干すのが遅かったのと今週はまとまった雨が降ったので、あまりきれいに溝を切ることができませんでした。
天気を見て溝の手直しが必要かもしれません。

 

無農薬栽培の生育状況

無農薬栽培の生育状況ですが、平均的な稲の背丈は41cm、葉齢10.4、茎数17本でした。

(背丈は株の中で一番長い葉っぱが土から何cmかを測定。葉齢は主稈(親茎)の葉の枚数。茎数は株の茎数を計測。測定はランダムに5株を選択してその平均を記載しています。)

深水をやめたことで、茎数がだんだんと増えてきました。
一方で、深水で育てる無農薬栽培では、背丈が慣行栽培に比べて大きくなるはずなのですが、今週になって慣行栽培に追いつかれてしまいました。
やはり、葉色が落ちてきて、田んぼ中の栄養が不足しているのかもしれません。

 

まとめ

今週は、慣行栽培の田んぼではソフトシリカを散布し、無農薬の田んぼでは自家製ぼかしを散布しました。

6月は天気のいい日が続いていましたが、今週に入ってまとまった雨が降るようになりました。
来週以降も雨の予報が続いているので、しばらくは水不足の心配はないのかもしれません。

 

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