2021年は梅雨に入ってもまとまった雨がほとんど降らない日が続いていましたが、今週はかなり雨が降りました。
何年か前にも、梅雨時期に雨がほとんど降らずに水不足になりかけた年があったので今年は普通に水が使える年であって欲しいです。
稲は今まで草丈や茎数を増やしていた段階から、穂を作る段階へと移り変わってきました。
前回は7月5日の様子を紹介しましたが、今回は7月12日の様子を記事にします。
この記事の目次
慣行栽培
今年は慣行栽培の田んぼにケイ酸をかなりしっかり入れたので、生育調査に入ったら稲の葉で指が切れるくらい葉にケイ酸層がしっかりと作られていました。
ケイ酸をしっかり効かせておくことで、登熟期に暑さ耐性がついて稲の等級低下を防いでくれるはずです。
現在の水管理ですが、土が乾いたらさっと水をかけて田んぼが乾き過ぎないように管理しています。
慣行栽培の生育状況
慣行栽培の生育状況ですが、稲の草丈は59cm、葉齢11.8、茎数29本、葉幅は0.9cm、葉色は33.5でした。
(背丈は株の中で一番長い葉が田面から何cmかを測定。葉齢は主稈(親茎)の葉の枚数。茎数は株の茎数を計測。葉幅は、展開中の葉の1つ前の葉を測定。測定株を選択してその株の成長状況を記載しています。葉色はSPADを用いて測定株を含めて複数株を測定した平均値を記載。)
茎数が減り、葉色もかなり落ちてきました。
もう少しすると幼穂が確認できる時期になるので、幼穂の長さを見て穂肥を散布します。
無農薬栽培
慣行栽培はこれから葉色の落ち具合を見て穂肥を散布しますが、無農薬栽培では穂肥の時期に肥料を散布せずに事前に葉色が落ちない程度に自家製のぼかしペレットを散布しています。
通常の穂肥の時期よりも早い出穂約45日前に窒素を入れることで、米のタンパク質増加による食味低下を抑えることができます。
出穂期が近づいてきて、田んぼの表面に綿根が多くできました。
このわた根が出始めると穂づくりの時期に移行するといわれています。
無農薬栽培の生育状況
無農薬栽培の生育状況ですが、稲の草丈は64cm、葉齢11.5、茎数26本、葉幅は0.8cm、葉色は38.5でした。
(背丈は株の中で一番長い葉が田面から何cmかを測定。葉齢は主稈(親茎)の葉の枚数。茎数は株の茎数を計測。葉幅は、展開中の葉の1つ前の葉を測定。測定株を選択してその株の成長状況を記載しています。葉色はSPADを用いて測定株を含めて複数株を測定した平均値を記載。)
先週ぼかしを散布した影響だと思いますが、一時期は34くらいまで下がっていた葉色がまた上がってきました。
慣行栽培のように出穂前に葉色が落ち過ぎることなく適度な葉色を維持できた感じです。
まとめ
もうすぐ幼穂が見え始める時期になりました。
草丈を伸ばしたり茎数を増やす栄養成長が終わり、米ができ始める生殖成長に移行する時期です。
2021年の米づくりもいよいよ佳境に入ってきました。
今年も7月8月は高温が続く予報なので、乳白米が出ないようにしっかり管理していきたいです。