穂ぞろいと防除|2020米づくり記録18

先週から出穂し始めたコシヒカリですが、1週間たってかなり穂が出そろいました。

穂が出そろう時期に怖いのは、稲のカメムシ被害です。
花が咲き終わり、もみに実が入り始める時期の米は液体の状態をしています。
カメムシはこの液体状の米が大好物で、この時期にカメムシが米を食べると食べられたところが変色してしまいます。
変色した米が多いと米の品質が落ちてしまうので、品質低下を避けるために防除をおこないます。

我が家では、穂が出ると2回カメムシや病気を防ぐために防除をしています。

前回は8月10日の田んぼの様子を紹介しましたが、今回は8月19日の様子を記事にします。

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慣行栽培

慣行栽培の田んぼでは、8月13日にダブルカットバリダスタークル粉剤を1反当たり3㎏散布しました。
この農薬は、いもち病、カメムシ類、ウンカ類、ツマグロヨコバイをまとめて防除することができます。

最近はドローンやセット動噴での液体散布をする人が多くなっていますが、我が家では動力散布機にビニールホースをつけて二人で畦を歩きながら粉剤を散布しています。

こんな感じで作業をしています。
粉剤を奥の動力散布機からホースをつたって田んぼに散布します。

ちなみにホースは、水道のホース巻き取り機にセットしていて必要な長さを送り出したり巻き取りしやすくしています。
田んぼによって大きさが異なり必要なホースの長さが違うため、ホース巻き取り機はとても便利です。

 

慣行栽培の生育状況

慣行栽培の生育状況ですが、平均的な稲の背丈は123cm、葉齢14、茎数40本でした。

(背丈は株の中で一番長い葉っぱが土から何cmかを測定。葉齢は主稈(親茎)の葉の枚数。茎数は株の茎数を計測。測定はランダムに5株を選択してその平均を記載しています。)

葉齢、茎数は変化がなくなりましたが、背丈はまだ伸びていました。
13日で穂が出そろったので、次回からは出穂からの積算温度も計測することにします。
コシヒカリは積算温度が1000℃を超えたころが収穫適性期だと言われています。

収穫に向けて、測定を継続していきます!

 

無農薬栽培

無農薬栽培では、農薬の代わりに焼き肉のたれを薄めてカメムシの防除をしました。

え、焼き肉のたれ?と思うかもしれませんが、
焼き肉のたれに含まれる香辛料や植物油脂、酵素がカメムシを退けてくれるそうです。

どれくらい効果があるのか私も半信半疑ではありますが、例年慣行栽培に比べて斑点米が多いので焼き肉のたれ防除に挑戦してみようと思います。

今回は網で濾した後に1000倍に希釈した焼き肉のたれを5L散布しました。

田んぼが小さいので蓄圧式の噴霧器で散布できます。

 

無農薬栽培の生育状況

無農薬栽培の生育状況ですが、平均的な稲の背丈は102cm、葉齢14、茎数20本でした。

(背丈は株の中で一番長い葉っぱが土から何cmかを測定。葉齢は主稈(親茎)の葉の枚数。茎数は株の茎数を計測。測定はランダムに5株を選択してその平均を記載しています。)

無農薬栽培の田んぼも、葉齢、茎数の変化はなくなりましたが背丈はまだ伸びていました。

こちらも来週からは積算温度の測定を始めようと思います。

無農薬の田んぼはこの時期になると、例年写真のようにコナギなどの背の低い雑草が生い茂ってしまっていました。
現代農業の9月号で酢がコナギなどの雑草に効果があるという記事を見つけたので、来年は酢を試してみようと思います。

 

まとめ

今週はいよいよ穂が出そろい、カメムシ対策で防除を実施しました。
初めて焼き肉のたれを使った防除に挑戦しましたが、どれだけ効果があるのか楽しみです。

これからどんどんともみに実が入ってきて米が作られていきます。

残り1ヶ月もすると収穫が始まりますが、無事に実ってくれることを祈るばかりです。

 

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