農家が教える枝豆の育て方|種の撒き方や追肥時期など栽培時の注意点

夏になると無性に食べたくなる作物と言えば、枝豆ですよね。

でも毎年枝豆を作っているけど実の入りが悪い、香りが出ない。

と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

 

今回は、春から枝豆を作ろうと考えている人向けに枝豆栽培のポイントと枝豆の収量をアップすることができる裏技を紹介します。

 

 

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枝豆の種まきの時期

枝豆の種まき時期は一般的に4月5月6月です。

種まきをしてから80日前後で収穫が可能です。

そのため、

4月まきなら収穫は7月ごろ

5月まきなら収穫は8月ごろ

6月まきなら収穫は9月ごろ

に収穫できます。

それぞれの時期に適した品種を選択するようにしましょう。

枝豆は様々な品種が販売されていますが、4月まきなら早生品種と書いてあるものを、6月まきなら晩生品種を選ぶと間違いがありません。

 

枝豆のまき方

植え付け時期にかかわらず枝豆の種まきの注意点は、

  • 株間20cm以上をあけること
  • 1粒ずつ植えること

です。

 

株間は20cm以上あける

まず、株間についてですが、枝豆はそれぞれの株の間が狭く混みあっていると、太陽が株の間に十分に当たらないので実のつきが悪くなります。

また、光が当たらないと株が倒れる原因にもなります。

株間は十分広くする必要があります。

どのくらい株間が必要かというと、種をまく時期によって変わってきます。

  • 4月まきなら、株間は20cm
  • 5月まきなら、株間は最低25cm
  • 6月まきなら、株間は30cm以上

5月まき、6月まきの枝豆は気温が上がって株が大きくなるのでその分株間を広くとる必要があります。

 

1粒ずつ植える

また、いくら株間を広くとっても何粒も一緒にまいていては1株が混みあってしまって実のつきが悪くなります。

最近の種は発芽効率がよく、ほとんど発芽します。

種は1粒ずつまくようにしましょう。

もし、どうしても発芽が心配であれば、2粒ずつまいて芽が出たら間引きましょう。

間引きの方法は枝豆を引っこ抜くのではなく、根元からはさみで切ります。

こうすることで残す方の根を痛めることなく間引くことができます。

 

枝豆の土寄せのタイミング

枝豆は株が大きくなってくると倒れるのを防ぐために土寄せをおこないます。

この土寄せにも、ポイントがあるので紹介します。

先に説明しておくと、子葉とは、一番最初に生えてくる丸い葉っぱのことです。

初生葉とは、子葉の次に生えてくる葉っぱのことです。

初生葉の次に生えてくる葉が、第1本葉といい、その後第2、第3本葉が順次生えてきます。

 

1回目の土寄せは、本葉3~4枚ごろに子葉の下まで

まず1回目の土寄せは、本葉が3~4枚のころにおこないます。

このころはまだ子葉でも光合成をおこなっているので子葉まで土をかぶせてしまうと生育が遅くなります。

1回目の土寄せは子葉の下までにしましょう。

 

2回目の土寄せは、本葉6~8枚ごろに初生葉の下まで

2回目の土寄せは、本葉が6~8枚出てきたころにおこないます。

このくらい枝豆が大きくなると、子葉がなくても十分に光合成ができるので初生葉の下まで土を寄せることができます。

株が大きくなるとその分枝豆が倒れる可能性が大きくなるのでしっかり土寄せをおこないましょう。

 

枝豆の追肥の時期

枝豆は花が咲いてから枝豆が肥大していく時期に肥料切れすると花が落ちてしまってさやがつかなかったり、さやがついても途中で落ちてしまいます。

また、さやは落ちなくても実が入りが悪くなります。

枝豆は収穫の1ヶ月前に開花するといわれています。

開花から収穫までの期間に肥料切れして収量が少なくなってしまわないように、窒素成分で10㎡あたり20~30g追肥するようにしましょう。

窒素以外にもリン酸とカリウムも実を作るうえで重要な働きをするので窒素だけでなくリン酸とカリウムも入った肥料を与えましょう。

 

追肥は面倒だから種をまくときに多めに肥料を入れてしまおう。

と考える人がいるかもしれませんが、種をまくときに入れた肥料は枝豆の木が大きくなるために使われてしまいます。

収量を増やすためには、開花後の追肥が必要になります。

 

また、肥料と同じくらい水分も重要です。

開花期から収穫期までの間水分を切らしてしまうと、実が太らず、香りも弱くなります。

肥料と合わせて水分もたっぷり与えてあげましょう。

 

枝豆の収量アップの裏技

ここまでは枝豆を育てるうえでのポイントを紹介しましたが、最後に枝豆の収量アップの裏技を紹介します。

枝豆は、ほかの豆類と同様に根粒菌と共生関係にあり、根から吸収する窒素成分の30~50%を根粒菌に依存しています。

根粒菌が少ないと枝豆が吸収できる窒素成分も減ってしまうため枝豆の収量が減ってしまいます。

そこで根粒菌を増やすことができる資材を紹介します。

根粒菌まめぞうは種にまぶすことで枝豆と共生する根粒菌を増やすことができる資材です。

まめぞうをまぶしてから種をまくことで、普通に種をまくよりも根粒菌を増やすことができます。

使い方は、枝豆の種を袋にうつしてまめぞうを袋に入れて混ぜるだけです。

まめぞうをまぶした枝豆の種をまくだけで簡単に収量アップすることができます。

ただし、まめぞうは種まき後にふりかけても効果がないので、必ず種まきをする前に使用するようにしましょう。

まめぞうは枝豆用のほかにそらまめや落花生用などがあるので間違えないようにしてください。

根粒菌まめぞう 1L分

 

新潟県は枝豆の生産量が日本一

余談ですが、

実は新潟県は枝豆の収穫量が日本一なんです。

でも枝豆好きの県民なので消費量も日本一なため出荷量は日本一ではありません。笑

飲み会の席に新潟県出身の人がいたら目の前に枝豆を置いてみてください。

一心不乱に食べ始めますよ。笑

 

終わりに

今回は、枝豆を作付けするうえでのポイントを解説しました。

紹介したポイントを押さえて枝豆を作れば、今年は増収間違いなしです。

今年から枝豆を作ってみるけどどうやって作るのがいいのだろうか。

毎年枝豆を育てているけどもう少し収量を増やしたい。

という方は参考にしてみてください。

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