9月30日に農林水産省北陸農政局から、9月15日現在の2019年産の新潟県の作柄概況予想が発表されました。
8月末発表時点では、「やや良」の見通しでしたが、8月の高温の影響で新潟県全体は作況指数が101の予想で、「平年並み」の見込みとなりました。
先月の作況見込みに比べ作況予想が悪化しました。
今回の記事では作況指数が悪化した原因と他都道府県での今回の作柄概況予報を紹介します。
令和元年産水稲の作付面積及び9月15日現在における作柄概況(北陸)
北陸農政局ホームページより
新潟県米の作況概況は?
新潟県の作況指数は、8月時点の102~105にあたる「やや良」のとなる見込みから101の「平年並み」に後退しました。
今回新潟県の作況指数が後退した原因は、8月中旬に40℃を超える高温に見舞われたことに起因します。
高温になるとシラタ米などの未熟米が発生して品質に影響が出るものの、収量に影響することはあまりないのですが、40℃を超える日が続くなど例年にない高温の影響で未熟米が多くなり収量減につながったと考えられます。
地区別にみると、私の住んでいる岩船地区や下越北では103で「やや良」となりました。
一方、下越南と中越が101、魚沼が100、上越と佐渡が99で「平年並み」となっています。
新潟県以外の作況概況は?
全国の作況指数は、「平年並み」となる見込みです。
米どころの北海道や東北では、梅雨明け以降の天気に恵まれたことで北海道・青森県・山形県の105を筆頭にすべての道県で「やや良」となりました。
関東では、神奈川県が95で最も悪く、千葉県も96で「やや不良」となった一方で、栃木県・群馬県・埼玉県は100前後の「平年並み」となりました。
一方で四国や九州では7月の低温や日照不足の影響で、「平年並み」や「やや不良」が目立ちました。
中でも、佐賀県は93・沖縄県94と悪く「不良」となっています。
まとめ
2019年の作況指数は全国では101の「平年並み」となり、新潟県でも8月の高温の影響で全国平均と同じく101で「平年並み」となりました。
また、北海道・秋田県・山形県など東北の主要なコメどころでは「やや良」となり今年は豊作となっています。
一方で、作付面積は全国的に減少傾向にあり、減反廃止の作りすぎを懸念した動きが続いています。
近年は、米農家の高齢化に伴う小規模農家の減少と一部の大規模農家の集約化も作付面積の減少要因となっています。