ているです。
前回の稲作ブログでは、田植えの様子を紹介しました。
前回のブログはこちら2018米づくり記録5~田植え~
田植え後に雑草対策をおこなわずに放っておくと、ヒエやノビルなど水田雑草と呼ばれる雑草が生えてしまい稲の成長に悪影響を与えてしまいます。
そこで、一般的に除草剤を散布して雑草の発生を抑制します。
今回のブログでは、水田用除草剤の散布方法と効果を持続するための方法について解説します。
この記事の目次
水田用除草剤とは
水田用除草剤とは稲には効かずに田んぼに生えてくる雑草のみに対して除草効果を発揮する選択性の除草剤です。
選択制除草剤とは
農作物に影響を与えずに雑草のみを除草する除草剤です。
育てている作物と雑草との体内に持っている酵素や代謝速度などの要素の違いを利用して特定の雑草だけを除草することができます。
これに対して草ならなんでも除草することができる非選択性の除草剤もあります。
非選択制除草剤とは
散布したすべての除草剤を除草することができる除草剤です。
田んぼの畦畔や宅地、道路などすべての草を除草したいときに使用します。
もっとも有名な除草剤と言えばこれでしょう!
除草剤の散布
水田除草剤といっても色々な種類があり、
- 散布方法も動力噴霧器という機械を使って散布する粒上の除草剤
- 一定量ずつパック詰めされていて田んぼに投げ入れる除草剤
- 田んぼの水口から流し込む除草剤
などそれぞれの農家にとって使いやすいように様々な除草剤が開発されてきました。
その中で今年我が家で使った除草剤はこちら。
最近発売してよく聞くと評判の除草剤です。(でも高いですが、、、笑)
除草剤のまき方
今回使った除草剤は、パック詰めされていて一定間隔ごとにこのパックを田んぼに投げ入れるだけです。
写真の真ん中らへんにある白いのが除草剤です。
このタイプの除草剤は、パックが水に溶けて中に入っている除草剤が田んぼに広がるようになっています。
見えづらいですが、パックが解けて中の除草剤が田んぼに広がっています。
この除草剤を1反あたり10袋散布します。
この田んぼは2反田で100m×20m位のサイズです。
私は田んぼの左右の畦を10歩歩くごとに1袋投げ入れました。
投げ入れた除草剤は図のように一度水面に溶けだしてから、土壌に沈着して除草剤の層を形成します。
この層ができることで雑草は田んぼに生えてくることができなくなります。
除草剤散布の時期
それぞれの除草剤によって散布の時期は異なりますが、今回使用した除草剤は田んぼに苗を植えてから5日~ノビエ3葉期までが適正な散布時期です。
ノビエとはイネ科の雑草のことで、3葉期とは3枚目の葉っぱが出る時期のことです。
苗を植えてから5日後以降に除草剤を散布するのは、選択制除草剤でも完全に苗に影響を与えないわけではないため、苗が田んぼになじむ前にさんぷすることで苗が除草剤の影響を受けるのを防ぐためです。
ノビエ3葉期までというのは、逆に雑草も大きくなりすぎると除草剤に負けずに成長してしまうためです。
除草剤を効果的に効かせるコツ
除草剤を使うことで田んぼの雑草はほとんど生えてこなくなります。
とはいえ、除草剤の散布した後の管理を間違うと除草剤が効きづらくなってしまいます。
除草剤を効果的に効かせるコツは
- 除草剤を散布したら数日は水を入れない。
- 水漏れを防ぐ。
- 田んぼにはいらない。
除草剤を入れてすぐに水を入れてしまうと、土壌に沈着しきる前に除草剤が流されてしまいます。
田んぼが渇いて土が見えてきても3日できれば5日くらいは水を入れないようにしましょう。
水漏れも同様で土壌に沈着する前に除草剤が流れてしまいます。
水漏れがある場合は、マルチを張って水漏れを防いであげましょう。
3つ目の田んぼにはいらないというのは、せっかく田んぼに除草剤の層を作ったのに、田んぼにはいって除草剤の層を壊してしまうとその部分から雑草が生えてきてしまいます。
以上の点に注意することで、雑草が生えてこなくなり田んぼの管理が格段に楽になります。
余談
今年は朝5時ごろから作業していたのですが、朝方冷え込んでいて田んぼが霧に包まれていました。
蜘蛛の巣まで水滴がついていました。